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学生インタビュー:井上七海さん(美術学部 洋画2コース )

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自分のできることをとことんまで

美術学部 美術学科 洋画2コース 4年
井上七海さん

高校から美術科に通っていました。高校生の頃は、具象や静物、デッサンばかり、いかにも高校生が描くような絵を描いていました。大学に入って、デッサンをやっていてもある程度描けたらそこで止まってしまい、それ以上いいものは作れないということが悩みでした。絵の構成を考えたとき、「抜け」ってあるじゃないですか、しっかり描く部分とあえてあまり描かない部分。私は、全部きっちり描きたいと思っていて、すごく苦戦しました。ただ、逆に考えてみると、全部に手を入れる、忍耐が必要な地味な仕事なんですけど、私にはそれができるなと。全部に手を入れる感じで描いてみよう。やってみたら自分の気持ちにしっくり来る絵が描けるようになりました。描きたいものがあってというよりも、自分ができること自分の一番得意なことをやっていった、そんな感じですね。

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コンピュータを使って正確に線を引いたものと、全部を手で線を引いた絵と、両方あります。手で引くと、どうしても線がずれるんです。最初は、そのずれが嫌いでしたが手作業だから当たり前、ずれをそのまま残して手作業の感じを残そうということを考えています。トレーシングペーパーを重ねたり、メディウムで厚みを作り見る角度でずれが変わるようなものも試しに描いてみています。まっすぐな作品もあれば、ずれた作品もある。雪の結晶なんかでも完全な形になっているものしか取り上げられませんが、実際には形の崩れたものが大多数ですよね。それも魅力的なことじゃないのかなと思うんです。つまらないと切り捨てられているように見えますが、とても大事なんじゃないかと。まっすぐなものと、ずれたもの、この2つはまだ私の中でぶつかってはいないですけど、この2つで当面はやっていきたいなと考えています。2つのことを考えているときのほうが、いろいろ思いつくなということもあります。

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